S 公認心理師
当院の第一印象は?
「場所がわかりにくかった」ということを、覚えています(笑)
それから院の内装工事がまだ終わっていない箇所があって、取付工事を手伝ったりした記憶がありますね。
ターミナル駅ということや、秋葉原という街が既に観光地化しており、とても賑やかななので、患者さんも非常に多くおいでになります。きっと気軽に来院しやすいのだと思います。
当院勤務のキッカケは?
心理学科の大学生だった頃に、アルバイト先の先輩が「マンガで分かる心療内科」を読んだところ面白かったらしく、「心理学部の学生なら好きだろう」と勧めてくれたので読んでみたのです。実際、面白くて「分かり易いなぁ」といった印象を持ちました。
大学卒業後、心理士として仕事をしていたのですが、比較的自由な時間がありましたので、特定の曜日だけ仕事ができるところがないか探してみたところ、あの「マンガで分かる心療内科」を出しているゆうメンタルクリニックが、心理士を募集していたので応募してみたところ、経験、資格を認めていただき採用となりました。
S 心理士のカウンセリングは?
患者さんの「中核信念」を探っていきます。傾聴を重ねながら何か出来事が起きる度に、その方が決まった思考をしていく(自動思考)ことを患者さんと一緒に検証していきます。
「中核信念」とは子供のころから出来てしまった、その方の根幹にある思考パターンのことです。患者さんには、わかりやすく「クッキーの型」と説明しています。
どんなことが起きても「★型」の型にはめてしまうので、「★のクッキー」しか出ません。〇の方が良い場合があっても、「★型」になってしまいます。
女性が苦手とか、男性が苦手、3名以上が苦手、50 代など特定の年齢層が苦手、患者さんの苦手の詳細を浮き彫りにしていくのです。そして、「何故、そのように感じるのか?」といった事を掘り進めると、大抵の方が過去に酷い目にあったことに起因していました。
例えば「集団が苦手」だと感じている場合、その集団を分解してみます。
過去に嫌な体験をした集団と、それ以外の集団はまったく別物ですよね。ご本人もその様に考えているにも関わらず、苦手と認識してしまうというのが「認知の歪み」なのです。
「認知が歪んでいた」ことに気が付いてもらえるように、カウンセリングの時間を使って促していきます。この点に気が付かれたら、「以前嫌な思いをした集団と、今回の集団は違うから大丈夫」と思ってもらえる場合もありますし、やはり苦手意識がつきまとう様な場合などは対処方法を考えていただきます。
集団にならなければ大丈夫ということでしたら、「集団の中の 1名づつに挨拶をしてみる」といった様に、個別に人を認識をしていっていただきます。挨拶から始まり、少し会話をすることで、苦手意識が薄らぐということもあります。
別の方法としては、「自分をサポートしてくれる方などにお願いをして、慣れるまで一緒に集団に居てもらう」、「集団が来る前に、自分の居場所を確保し慣れておく」など、色々試してみること、具体的にできる行動を実行をしていただくように促します。
行動を少しだけ変えていくことで良い結果が出てきたら、ご自分からも他の解消法を考えられるようになります。自分で苦手を認識し、解消法を考え、行動を変えていく様になってきたら、再発を予防できるようになります。
カウンセリングは終結です。
カウンセラーとしての遣り甲斐は?
数年前に終結した患者さんを思い出して、もう来なくなったということに気がついた時に、「良かったなぁ」と思います。その瞬間にこの仕事をしていて、本当に良かったと思います。
【S 公認心理師】
2014年4月 秋葉原院開院と同時に入職された心理士です。