「つらいとき、すぐに」かかれるクリニックを全国へ、ゆうメンタルクリニックの開業支援
法人設立からの15年間でメンタルクリニック11カ所、スキンクリニック4カ所を立ち上げた当法人。
ゆうメンタルクリニックでは「つらいとき、すぐに」という理念のもと、将来、開業を考えている医師も働いています。
今回はメンタルクリニックのいろはを学んで独立したK先生に、同院の開業支援について聞きました。
地方でも「つらいとき、すぐに」を叶える
ゆうメンタルクリニックの勤務医として約5年間働いた後、2018年5月に地方都市に心療クリニックを開業したK先生。
50歳で勤務医生活にピリオドを打ち、開業に踏み切ったのは、これまで赴任したさまざまな精神科病院で直面してきた「なかなか受診ができずに悪化してしまう患者さんが多い」という精神科医療の現状をなんとか打破したかったから、とのことです。
そのため、開業したクリニックでは「つらいとき、すぐに」かかれる、当院と共通する思いを掲げたそうです。
開業にあたり心掛けたことはありますか?
K先生:
開業にあたり、3つの柱を定めました。
1つはつらいときすぐにかかれること。
2つめは薬以外の治療法も取り入れること。
3つめは社会情勢や外国人の方にも最低限の対応ができることです。
1つめと2つめはゆうメンタルクリニックと同じ思いを受け継ぎつつ、3つめで当院のオリジナリティを出しました。
また、都心部から遠いエリアに開業した理由は、常勤先で受け持っていた患者さんたちが通いやすい場所でと考えたからです。
都心部から遠いことは、最初は不安があったのが正直なところですが、蓋を開けてみたら子どもからお年寄りまでたくさんの方にお越しいただいています。
つらいときすぐにかかれるクリニックは何も都会だけでなく、地方にも必要なのだと確信しましたね。
患者さんの中には入院治療を必要とし、当院を介して病院に紹介することで重篤化を防げた方も多く、病院の前段階にあるクリニックの重要性を感じています。
また入院に至る前にヨガやアロマテラピーなどの治療で断薬できたケースもあり、そういう意味でも我々の果たせる役割は大きいと思います。
開業後の新し気付きなどを教えてください。
K先生:
診療面では、私の診療経験が浅かった軽度~中等度のうつ、発達障害、アルコール依存症など、病院ではあまり出会えなかった患者さんへの診断力が身につきました。
また、心理カウンセリングといった薬物療法以外の治療を提案するときは、どこまで医師が対応し、どこから専門職に引き継げばいいのかという線引きの感覚がつかめたのもよかったです。
そして、詳細が書かれたマニュアルやカルテ入力をサポートする秘書の動きなどから、クリニックを効率的に運営する方法も学べました。
とはいえ、最初は固定の患者さんがつかず苦労していたので、初診時にいただける患者さんからのアンケートが励みでした。
よいところは続けて、悪いところは改善した結果、最終的には対応患者数が院内1位になったのが嬉しかったですね。
その実績が出せたからこそ開業しても何とかなるかもしれないという自信が持てたように思います。
そのほか、開業後も診療や事務手続きに関する細かな疑問点は法人の総務に質問できたりと、安心感やバックアップの面は引き続き途切れることのない連携体制が構築できていると感じます。
理念を分かち合った仲間を応援する
勤務医が独立・開業すること。それは貴重な戦力を失い、クリニックのノウハウも流出してしまう、マイナスの要素に見えるかもしれません。しかし、当法人は開業を前向きに捉え、できる限りのことを応援しています。
なぜなら、その背景には『つらいとき、すぐに』という理念を持つクリニックを全国に広げたい思いがあるからです。私たちは『つらいとき、すぐに』という理念を実現するため、都内近郊だけでなく全国に拠点を広げたいと思っています。
しかし、当法人だけでは限界がありますから、同じ志のもと開業を考えている医師たちと協力していきたい。そのためなら、私たちの知識や経験をどんどん伝えたいと考えています。